
犬が伊勢神宮の方を向いて歩いていれば、「参拝に行くのに違いない。感心な犬だ」
と思い、また札には飼い主の住所も書いてあったから、いろんな人の世話によって、
飼い主のもとへ導かれた。
犬がどこかへ行きそうになると、そっちじゃないと、道案内までしたそうなので、
結果的に犬は参拝して、飼い主のところに帰ることができたのです。
とにかく、「こんぴら狗」の話といい、お伊勢参りの犬の話といい、
素朴な人たちがいた時代だったんだなぁと思います。
明治になってお伊勢参りの犬がいなくなったのは、それまで日本では地域で飼っていた
「地域犬」が一般的でしたが、文明開化で西洋の考えが入ってくると、犬は個人が管理
するものというふうになってきて、「地域犬」のように自由な犬が一掃されてしまったから、
ということも理由としてあるらしいのです。
犬の習性でもあるのですが、何かのタイミングで人といっしょに歩き始める
ことがあります。
人も楽しいし、犬も楽しい。WIN-WINの関係です。
ところが日本ではもう自由勝手に歩く犬は見られません。
なので、今の日本人は犬の習性を知らなくなっているということはあるでしょう。
だから結構、こういった「人と歩く犬」や「人を案内する犬」について、
疑り深い人も出てくるんだろうなと思います。
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